2009年07月06日

緑と白の地獄

去年の今頃には雁坂峠に言ってきたわけですが、埼玉には実は雁坂峠に匹敵するもうひとつの長大な峠道がある。今時分の時期だとガスがでて見晴らしもへったくれも無いが、日の長い今だからこそ挑戦できる道でもある。というわけで、昨日一昨日で十文字峠に行ってきた。武蔵と信濃を結ぶ峠だ。

一般的に奥秩父といわれる山域だが、実は埼玉県側から到達するルートはひどく限られている。

  • 三峰神社から雲取山
  • 川又から雁坂峠
  • 栃本から十文字峠

一番上はゴールデンウィークに行ってきた。真ん中は去年歩いた。今年は十文字峠に挑戦しようと決めていた。本当は先月行きたかったのだが、諸事情で今月になってしまった。まあ仕方が無い。先月は石楠花が見ごろだったとのことなのだが。

んで、まあ去年と同様に秩父湖までバスで行ってそこからバス乗り換えて、終点の手前の栃本関所跡で下車。ほかに降りる人はいない。集落の中を少し歩いて山道に入るんだけれども、いつきてもこのあたりはすごい。家が山にへばりついて存在している。そしてわずかな平らなところに畑を作って作物を育てているのだ。こういう場所の生活はいったいどんな感じなんだろうと思う。光回線が使えるのなら経験してみたいが無理だろうな。

山道に入るとじきに両面神社へ到着。マジで山の中にいきなり鳥居出現。んで、ここの神社は狛犬ではなく狼さんです。秩父の狼信仰パネェっすよ。登山道は神社に入らずに迂回するんだけども実は両面神社の裏から登山道に復帰するので、神社にお参りして先に進むのがお勧め。その直上でアスファルトの林道を横切るといよいよ奥秩父の山の中に放り出されます。

つーかさ、前日に雨が降ったからからかもしれないが、とにかく蜘蛛の巣が顔や手にかかってしょうがない。虫対策は今年はばっちしだったが、こればっかりは人の行かないところに行くおいらが悪い。一里観音までは結構標高を稼ぐのできつい登りが続くのだが、雲取山よりは傾斜は緩い。だらだら歩いて一里観音に到着。ここで昼飯。

ここから二里観音までも尾根を北に巻いたり、南に巻いたりでぶっちゃけ地形図が当てにならない。尾根の曲がり具合で判断するしかないのだが、こんなところで道に迷ったら絶対に死ぬと思ったので慎重に進む。白泰山へは分岐有り。展望は開けていないのでスルー。このあたりからガスが出てきて視界が効かなくなる。目に見えるのはガスの白と苔の緑。

二里観音付近には白泰山避難小屋がある。ここは中がきれい。しかしそれよりも、南にあるのぞき岩だろうね。ここからの展望が抜群。雲がなければすごいのだろうけど、あっても凄かった。深い谷と緑の山々。遠くにかすむ奥秩父主脈の稜線。これらすべてに人造物一切無し。送電線とかも無し。江戸時代からまったく変わらない風景なんだろうね。すげえ。ここにくるだけでも価値はあるよ。

ここから先は道はさらに細く頼りなくなり三里観音までは何度も足を踏み外しながら進む。つーかもはや踏み跡だけが頼り。古くから歩かれているだけにしっかりはしているのだが、倒木などで回避したときに復帰するのが一苦労。つか、一回外したしね。やばいと思って周囲を見たら1メートルほど上に道がついてたけど。三里観音は尾根上のきれいなところにありました。花とかあっていい雰囲気です。

四里観音に向かう途上で林道を横切ります。これが奥秩父林道で中津川のほうから延びてきてるんだけど、なんつーか放棄された道です。でも道の形とかはしっかり残ってるんだけどその形のまま全面が苔に覆われた感じ。ラピュタのようなイメージだ。車やバイクなんかは入ってこないんだろうね。路肩とかもしっかり作ってあるのに驚きだ。こんなところにどうやってコンクリートを持ってきたのか想像を絶する。そして、このあたりから空気が変わってくる。なんつーか、人が入ってはいけない領域というような。ウィザードリィでいうなら地下10階。濃密な奥秩父の空気。

もうしばらく歩くと四里観音避難小屋。そんでもってここで水補給。ただ、水場までは距離があるのと、ちょっと危ないので暗いときは注意。水量もあてにならないとのこと。行ったときは十分だったけど。四里観音避難小屋も中はきれい。ぶっちゃけこのあたりの避難小屋はきれいだね。旧大滝村がしっかり管理していたんだと思う。

更に歩いて四里観音に到着。薄暗い原生林の中で何人もの旅人を守ってきた観音様に一礼。ここまでくると足も相当弱ってくるんだけど、十文字小屋まであと少しなのでがんばって歩く。もやも一段と濃くなって、周囲もよく見えなくなってくる。見渡す限りの白と緑。音は一切無い。岩と苔の中を歩いていくほか無いのだ。

四里観音から30分もしないうちに十文字小屋にはつく。最初小屋の入り口がわからずうろうろしていたら他の泊りの方々が声をかけてくださって助かった。「栃本から来た」っていうと皆びっくりしていた。この日は結構宿泊客がいて、甲武信小屋から山中徳治さんが応援に来ていた。テントは他にいなかったのでのびのびとテント設営。足が伸ばせるってすばらしい! ビール飲んで食事の準備をしているうちに真っ暗になった。んで、真っ暗な中で食事をしたんだけれども、それもまたなんかいい。夜はシカが出るというので、ゴミとかはテントの中にしまいこんで就寝。ランタンはLEDのほうが明るくて便利だけど、キャンドルはやっぱりいいな。

翌朝、7時くらいに起きてコーヒー飲んで食事して小屋番の宗村さんと山中さんに挨拶する。山中さんには「オレの小屋にも遊びに来いよ」とかいわれた。甲武信ヶ岳も行きたいのだが、埼玉からのアプローチが厳しい。十文字峠と雁坂峠を周遊する感じで考えてみるか。あ、宗村さんチャッカマンお貸しいただきましてありがとうございました。ライターのガスがなくなるとは予想外で。

んで、信州側に下ります。秩父側とは打って変わって明るい山道でぶっちゃけこっちのほうが楽しそう。ヨット右翼と民主党のAA思い出させるほどに。最後の5里観音を過ぎると毛木平はすぐそこ。

毛木平からもしばらく歩道をバス停まで歩くんだけれども、その途中の見渡す限りのレタス畑が凄い。なんかもう凄い。梓山からバスに乗ったんだけれども川上村営バスの運転手さんは地元民が乗っていないと運転中にラジオのスイッチを入れるということを告発しておく。そんで信濃川上から小海線、小淵沢で飯食ったりして時間つぶしてホリデー快速ビューやまなしで帰ってきた。久々に215に乗りたかったんですよ。

で、感想は非常によかった。また行きたい。奥秩父を満喫した。ただ、やっぱり3日以上縦走する体力をつけないとだめだね。食い物も栄養面とか考えないと乗り切れないだろう。帰りの電車の中で南アルプスを見ちゃったらそっちにも行きたくなったなあ。

ラベル:十文字峠
posted by ミラクルさん at 16:58| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月21日

登って下りて11時間半

秩父路を歩いている限り小泉龍司からは逃れられない。奴のポスターは秩父で人のいるところならいたるところに存在する。東は寄居から西は川又まで。

つーわけで日曜に七峰縦走行ってきました。距離は42.195キロ(と東武鉄道東上業務部は主張している)。途中、いくつもの山を越えるこのコースは間違いなく今までで一番ハード。つーかさ、普段人のいないところを一人で歩くのが好きなおいらがこれに出たのってあんまり大した理由はないんだけれども、よくわかんね。まあ、体力と根性があることを証明したかったのかもしれない。

過去の参加者の手記をいろいろ見ると完歩のためには7時前のスタートが必須ということなので朝一番5時前の武蔵野線で南越谷出発。そしたらさ、駅に参加者と思しきかたがたが10名ほどいるんよ。ナップサックもって気合の入った服装で。んで、東川口東浦和南浦和ってどんどん増えてくの。すげえ、これが七峰縦走か。北朝霞で東武に乗り換えるけれども着た電車も参加者が結構乗ってる。危うく座れなくなるところで、それはイコール小川町まで立つということなのでちょっと強引に座った。

小川町は6時半スタート。東武の社員が「行ってらっしゃいませ」と声をかける。実にフレンドリー。交差点など要所に社員が配置してあって混乱を招かないように気を配られている。タイムや順位を競う大会ではありませんと銘打っておきながらやっぱり平地だと走る人がいるんね。まあ、あんまりだらだら歩いてもゴールできないんでいいペースで歩いている人を見つけて、その人についていこうと頑張る。そうこうしている内に官の倉山の登山道へ入る。

登山道にこんだけの人が入っているの初めて見ますよマジで。上から下まで人がぎっしりいるの。傾斜自体は大したことない山なんですが、とにかく人多すぎ。自分のペースで歩けない。うわさの鎖場の渋滞なんか凄かった。「危ないですから順序良く」と東武の社員さん言ってるけど、みんな聞いちゃいねえ。超危険。つーか鎖もてないし。やっとのことで登りきって官の倉山の判子をもらう。この時点で8時。その後、竹沢の迂回路コースと合流。こっちからおいらも行こうかなって思ったんだけど、小川町で電車待ちするのやだったからやめたんだよね。こんなに鎖場の渋滞が酷いのならば次回からはこっちにしよう。

んで、官の倉山を降りたらだらだらと和紙の里まで車道歩き。和紙の里では地元の皆さんが地元の幸やバナナとか容易してお金があれば誰でもウエルカム。バナナを食べてしばし休憩。イタ車のイベントもやってたな。9時に和紙の里を出ていよいよ笠山への登り。しかしその前にだらだらと萩平まで林道歩き。幅が広いからすいすいいける人は結構交わしていくのね。ハイカーではなくてランナーなんだろうけどなんつーかすげえわ。こっちは歩くので精一杯ですよ。

萩平から笠山の登り。結構きついんだけれどもところどころ渋滞しているので休みなく登るという感じではない。まあ前がつかえたらラッキー休めますってところで。しかしまあ、こういうイベントに子供連れで来ちゃダメだろ。もうなんかハイキング大会という字面から想像できるような牧歌的な感じじゃねえよ。刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか以下略。ああ、あと笠山は実に花が綺麗だった。特に山桜が満開。普段花に関心を示さないおいらもちょっと凄いと思ったよ。11時半に笠山チェックポイント。休まずに堂平山へ。つーか笠山の下りが酷い。昔は九十九折になっていたんだろうけど、歴代の参加者がまっすぐ駆け下りるので山肌が荒れ果ててただのとんでもなく急な下り坂になってる。ここで左ひざを痛めました。

笠山峠まで下りて今度は天文台のある堂平山への登り。これが距離は短いものの結構ハードで途中何度も息が切れる。おばちゃんにも抜かれる有様でなんつーか運動不足だねえ。必死に駆け上がると芝生のある堂平山山頂四方に展望が開けて実に良い。ここでも地元の皆さんがお出迎え。12時だったので昼飯代わりにフランクフルトときのこ汁を食べる。きのこ汁うめえ。マジうめえ。

堂平山に12時に着くというのがひとつの目安だったのでここから少し足が軽くなった。12時15分剣が峰のチェックポイント、12時半白石峠までは余裕。んで、ここからはそれよりも標高の高い地点はないため、上り下りもそんなにきつくないだろうと。そんな風に思っていた時期がありました。そんな甘い話があるわけないだろうと。

白石峠から定峰峠まで東武の地図には名前がありませんが、実はピークが二つあります。これが結構急でここまで歩いてきた体には結構辛い。眺めはいいんですがね。さっき登ってきた笠山や堂平山が良く見える。んで結構息も絶え絶えになった頃に定峰峠到着。ここは頭文字Dの舞台になったところらしくて、休日に頭文字Dごっこをしたい方々がかっこいい車を乗り付けたりしていました。そんなかたがたとものすごい数のハイカーの群れ。なんというカオス。ここの茶屋で味噌こんにゃく食べました。うめえ。

ここで1時半まで一休みしてさらに山道へ。旧定峰峠までの間にはやっぱりピークがあって結構きつい。多分元気なときだったら普通に歩けるんだけれども、なんと言ってもここまで20キロ以上歩いているので相当辛い。旧定峰峠には2時到着。中学生の女の子グループにあっという間に引き離される。マジで? ここから右手に秩父高原牧場の敷地を見ながら大霧山まで歩くのですが、右側に有刺鉄線の柵があってちょっと怖い。つーか右によっかかれないというのはストレスですよ。そして大霧山は山頂直下の斜面が急でロープがはってあるようなところ。2時半に到着。北と西に展望が開けていて、奥秩父の山々が良く見える。こういうの見ると元気になるね。

んで、急な下りを下り切って3時粥新田峠着。この段階で左ひざが結構痛んできた。さらにおいらの前にいた数グループがどんどん下山コースをたどるの。先へ進む人間はそんなにいなかったなあ。正直大霧山で「もうリタイアするか」って何度も考えていたんだよね。けれどもここでリタイアすることはできなかった。「とりあえず二本木峠まで歩こう。そこで決めよう」と先送り。ま、二本木峠までは秩父高原牧場の牛や羊を眺めながらの車道歩きだから、そんなにきつくはない。ミルクスタンドがあったけれどもものすごい行列だったんで断念。時間的に完歩が厳しくなってきたのであせって結構早歩きになってしまった。

しかし、その甲斐あって二本木峠には3時半に到着。これならこれ以上膝がダメにならなければ大丈夫と判断して喜び勇んで皇鈴山へ。はっきり言ってこれまでに超えてきた山々に比べるとたいしたことはない。この辺からグループで挑戦している皆さんも無駄口を叩く余裕がなくなってくる。皇鈴山から登谷山へ向かう途中で寄居の町を一望できるポイントがある。この景色はあれだ。ここまで歩いた人へのボーナスだよきっと。このポイント登谷山もはっきり見えてくる。あれが間違いなくおいらが登る今日最後の忌々しい山だ。

いったん車道に出てから登るんだけれども、山単体はたいしたことはない。しかし、やはりここまでの疲労があって足もふらつくし、何かを持っているのも辛い。精も根も尽き果てたあたりで登谷山チェックポイントへ到着。4時15分。ここで時間内のゴールを確信。あとは2時間10キロほどの車道歩き。釜伏峠で地元寄居の皆さんから日本水をいただき、ぐびぐびやりながらひたすら歩くだけ。トイレとかいろいろ気になったけどまあ言ってみればウイニングランだね。疲労も関節痛も半端じゃないんだけれども、全てが高揚させる。

んで、6時18分くらいにゴール。最後は膝がくがくで、カードに名前を書くところがあるんだけど鉛筆もてないくらい疲れてた。そんで地元の皆さんの用意した手打ちうどんとビールをいただく。うは、おいら食ってばっかりwwwww

そんなわけでなんとか完歩してまいりました。マジで疲れた。帰りの電車でも乗り換え時に階段登れなかったり大変だったけど、まあ参加してよかったと思う。また、東武鉄道東上業務部はもちろん、小川町、東秩父村、寄居町の皆さんの暖かいもてなしには大感謝。毎年大変だと思うけど、頑張って運営していただければと思う。

あと、小泉龍司は平沼赳夫となんかやるらしいな。そっちに行くなら応援してやるよ。次は当選できるといいな。

posted by ミラクルさん at 15:37| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月20日

アルバム追加

posted by ミラクルさん at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

浦和レッズ必勝祈願その2

浦和レッズが勝てなくてかんしゃく起こる。次の水曜日には大事な大事なACL準決勝セカンドレグもあるので、もう一回祈願に行くことにしました。今回の祈願スポットは秩父御岳山です。旧荒川村と旧大滝村の間あたりに存在する1000メートルくらいの山で、その昔普賢上人という人が開いた山だそうで、何となくご利益ありそう。んで、今回は旧秩父往還の杉ノ峠とセットでお届けします。

朝一番に新越谷を出るのもすっかり慣れてきましたが、羽生乗換えで三峰口まで秩父鉄道で行きます。また旧国鉄101系の1000系で行きました。これも良いんですが、今度は6000系に乗りたいものです。2時間くらいかかるわけですが、電車の中では携帯で信長の野望をやっています。覇王伝。

三峰口からバスで10分ほどで強石に到着。ここから落合まで秩父往還を歩きます。つーかさ、このあたり地形図の道も本当にあてにならねえで道中不安になったけどまあ、道自体はしっかりしていた。つま先を岩にぶつけることも無く歩けました。途中窯の跡なんか見つけたりして盛り上がったけどまあ、無事に杉ノ峠到着。ここから御岳山に直登もできるけど、御岳山の正面は落合からなのでいったん落合に下ります。んで落合に降りる道も地形図に無い林道が伸びてきたりしていてよくわかんなくなった。道しるべはその林道を指しているんだけれども、なんか信用できなくて途中割とハッキリした作業道を降りちゃった。んで、これが大失敗! なんか沢沿いに降りていくんだけれども、途中でっかい砂防ダムがあってそこから先に降りられなくなっちゃうんだよね。すぐ下は道路があるのにどうしようオレ。んで、まあちょっと脇によれて一気に藪を踏み分けて降りました。林道についたら落合までは静かな山道です。

落合からはいよいよ秩父御岳山正面です。登山口には橋もかかっていていよいよここから神様の領域と気が引きしまります。しばらくは渓谷沿いに登っていきますが、この渓流の景色の見事なこと。滝あり巨岩ありで目を楽しませます。沢を上りきったあたりで降りてきた人たちと何人もすれ違う、お先にどうぞとか言われたけど、休みたいので降りる人に先を譲る。「いやー結構のぼり甲斐がある山ですよ」とか言われて、ここまでの登りのきつさでヒーコラ言ってるおいら涙目。きついところはロープがはってあるのでそれを伝わって楽も出来ます。

そうこうしてうるちにトンネル出現。なんか林道がここまで伸びていて立派なトンネルが出来ていた。山と渓谷地図にはあったから現在地の確認には役に立ったけど、なんだかなと思う。いや、森林の維持にああいう道路が必要なことはわかるんだけれども。

ここからは一気に稜線まできつい登りが続きます。見晴らしもそうよくなく辛いだけ。しかもですね、ここからまた膝が痛くなってきた。一瞬帰ろうかとか思ったけどここまで来て帰るのもなんだし、ここから帰るのだったら登ってから帰っても一緒だろとか思ったので続行。稜線に立つと向こう側から涼しい風が吹き抜けてきてとても快適。最後に鎖とロープで登るところがあるけどそこを登りきるといよいよ頂上です。やったー!

頂上からは北、西、南と三方に開ける素晴らしい景色が広がり、山名を記載した方位盤も設置されてるのでどの山がなんと言う山かわかるので非常に楽しめます。また、鳥居と神社も設置されているので早速参拝。ここまで神社を持ってきた努力に素直に感服。んで、飯です。炊爨をして、レトルトの牛丼と味噌汁でしたが、もうメシウマ状態。時間が早かったら人がたくさん来て食事どころじゃなかったなと。

ひとしきり堪能したところで下山ですが、ここでやっぱり膝の痛みが耐えがたくなり暫し蹲ります。平坦なところなら大丈夫なのですが、やはり下りが辛い。もうそういう膝になってしまったとあきらめるか、前回の山行で決定的に膝を損壊してまだ回復していないかどちらかでしょう。一度病院に見てもらおうとも考えていますが、このくらいで病院にいくのもいかがなものかという思いもあり。

下山のルートですが三峰口の駅周辺に直接降りるルートを選択しました。バスの時間を考えなくてよいことと、比較的緩やかなコースなことが理由です。しかし緩やかといっても膝の痛みはそれすら耐えかねるほどであり、またしばしばルートは尾根を巻いておりぶっちゃけこの道でいいのか凄く悩んだりしたよ。尾根に復帰するたびに地形図とコンパスで現在地を確認しながら進んだけど、とにかく不安になる。特に杉ノ峠への分岐が分かれてからすぐに尾根の右側に巻いて下りていくんだけれども、これがかなりの長い巻き道なので不安になった。いや、膝が痛くなければすいすい降りられるんだろうけど。あと、尾根に復帰してからなかなか三峰口までの分岐が見えてこない。これも結構不安になるけど、距離の感覚がまだまだ身についていないんだろうな。

三峰口駅への分岐を右に曲がってからは比較的緩やかに下っていくので膝の負担は少なくなるのですが、この段階で日が暮れてきました! 17:00過ぎると真っ暗になってオレもう涙目。対十文字峠用に念のため用意しておいたヘッドライト装着してなんとか足元だけは見えるようにする。しかし、マジ怖いっすよ。いや、普段どれだけ明るいところを歩いているか再確認した。

途中秩父の夜景も見えて少し和んだけど、今まさに遭難寸前のところにあるというのは十分自覚できていたので、必死に這い降りました。もう膝は立つと震えるくらいやばかったんですがね。途中、鉄塔の前を通過するあたりで、はっきりした踏み跡のほうを歩いていくと崖の上にでてしまい焦ってしまったけれども、正解はちょっと手前に左に下りていく道がある。しかし、暗くなければすぐにわかったはず。最後の急坂を降りていくと民家の前に出てほっと一息。犬にめちゃめちゃ吠えられた。

今回の敗因はやはり膝。なんつーか絶対におかしい。関節痛対策が必要。ストックってあまり好きではないけれども考えてみるか。ただ、冷静に対処できたのは地形の先読みができたからで、もうすぐ曲がるはずとか、もうすぐ鉄塔があるはずとか読んだとおりに現れたので完全にパニクると言うことはなかった。それでもやばかったけれどもね。

んで、こんな苦労してるのに負けるんだからあの馬鹿奴等は本当にしょうがねえな。水曜日に負けたらただじゃおかん。

posted by ミラクルさん at 00:52| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月22日

浦和レッズ必勝祈願

ここ2ヶ月山に行くことも無くそろそろ禁断症状が出ていたおいらですが、そろそろ暑さも引いてきたのでどこかに行ってみたくなったので台風一過の昨日ちょっと行ってまいりました。場所は日光の細尾峠。とはいえ細尾峠越えが目的ではなく、修験者たちが修行の為に通ったとされる道を歩き、最近不甲斐の無い浦和レッズというサッカークラブというかコント集団に喝を入れるのが目的です。まあ、その道は禅頂行者みちといわれているくらいなので、そんなにはきつくないだろうと思っていたんですよ。だから体力の維持の為にとりあえず行ってみようかと。ええ、甘かったです。

始発で新越谷を出て、東武日光でバスに乗り継ぎ明智平には8時過ぎに到着。ちょっと休んだ後トンネルの脇の怪しげな上り口からミッションスタート。ロープウェイの展望台駅までは10分くらいのウォーミングアップにはちょうどいい登りです。んで、展望台駅から中禅寺湖と華厳の瀧を見ながら一休み。駅員の人に声をかけられたので少しお話をして茶ノ木平方面へ。

んでさあ、オレ忘れてたんだよ。このあたりの山は笹が伸び放題だって。よみがえる半月峠の悪夢。襲い来るグリーンモンスター。膝までならまだしも腰まで、所により首まで笹に埋まるんだもん。んで、足元が見えないから何度でも躓いて緑の海にダイブしちゃったりなんだり。

まあ、そうこうしてるうちに茶ノ木平に到着。うん、笹薮。んで、ここから細尾峠方面も笹薮でうんざり。ここでmiracleさん的笹薮での路の見つけ方。

  1. 遠目で見てなんとなく笹がへこんでるところが路。
  2. 踏んでみて硬いところが路。

ここから細尾峠まで下るわけですが、登りはまだ足元が目の高さで確認できたからよかったけど、下りは全く確認できなかったので躓く躓く。なんつーか超怖かった。んで、篭岩に着いたので早速祀られている神様にお参り。ここから地形図では登山道が尾根を忠実にトレースしているように見えるけど、実際はピークを巻いたりしているのでそこだけ要注意。踏跡を信頼して大丈夫。

んで、出発して2時間ほどで細尾峠に到着。久しぶりの舗装路。ここで休憩してコンビニのおにぎりを食べる。ちょっと周囲を散策してみたけど、落ち着いてみるともうそろそろ紅葉のシーズンで葉が色づいていたりしてた。あと、細尾峠旧道は崖崩れで車はもちろん歩行者も通行止だそうで厳重なゲートで封鎖されていました。んで、ゲートの前に一台とまっていたんですが登山者がここに放置して登りに行ったのかと思ったら中で人が寝ていたからちょっとビックリ。まあ、ガムテープで目張りをしていなかったから、単に寝ているだけだと思うけど…

気を取り直して薬師岳へ出発。ここへの登山道も大分地形図とは違うところについてます。そのまま上がっていくのではなく、一本南側の尾根に巻いているので注意。薬師岳山頂からは日光の市街がよく見えます。この日一番の展望。あ、忘れないように薬師岳の神様にもお願い。

ここから夕日岳方面へ行きますが、とにかくアップダウンが激しくて嫌になった。しかも夕日岳への分岐点となる三ツ目は見えているのにちっともつかない。登っては降りて登っては降りてのひたすら繰り返し。辛い。あと、ここでまた熊を見た。

やっとのことで三ツ目に着いて、この時点で12時半なので昼食にします。この日はスパゲティーにしました。しかし、塩を忘れたためなんかこう味気ないものにw まあ、山で食べる飯なんぞこんなものでちょうどいいのかも知れません。しばらく休憩して夕日岳の方に歩き始めますがここでアクシデント。左膝が猛烈に痛む。登りは何とも無いが下りで激しく痛む。こんな状況でなかったら立てなくなるくらい痛んだ。ちょっと考えて夕日岳はあきらめることを決断。無事に帰ることを優先する。まあ、無念だ。

んで、下山ルートだけれども現在地点が今日のルート最深部だけに進むか戻るかの決断しかなかったわけですが、戻ると一ヶ所よじ登ってきたところがあり、そこを今度は下らなければいけないので、地形図上それほどの下りが見当たらない進むコースを選択。これがよかったのかは今考えてもよくわからない。

三ツ目から地蔵岳は比較的緩やかな下りだったので、特に問題なく地蔵岳に到着。早速神様にお参り。んで、地蔵岳からハガタテ平への下りですが、ここも地形図と路が大きく異なっているので注意。しかも結構下りが急で左膝を庇うあまりに右膝まで痛み出す始末でつまるところmiracleさん大ピンチ。

ほとんど這うようにしてハガタテ平から下りに入りますが、もうこのあたりで余裕全く無し。頭の中は「早く帰りてえ」だけ。つーかさ、あんなの路じゃねーしw 岩や木の根はごろごろしてるし、平気な顔で水が流れてるし、つま先は何度もぶつけるわ転ぶわでもうしっちゃかめっちゃかで。あー、でもこのあたりの沢はきれいだったですよ。うん。

んで登山道出口周辺で今日初めて他の登山者に出会う。地元の方でこのあたりの山についていろいろ情報を教えてもらう。鹿沼つーか旧栗野町には色々面白そうなところが多そうなので行ってみたい。三枚岩とか井戸湿原とか。Wikipediaで見たら黒崎久志や若林学の出身地なんですね。若林は大宮で出場機会に恵まれないけど頑張れ。ああ、あとガッツさん(notガットゥーゾ)もここ出身じゃないですか。

そして今回の終点古峯神社に到着。両膝ともに激しく痛み神社の石段を登るのも辛いのですが、頑張って登って必勝祈願。そして巫女さんを堪能うぇwwっうぇうぇwwww しかも、最終バスをバス停で待っていたら巫女さんが帰宅の為に私服で登場。しかも胸が半分見えるような服着てるwwwwww自重wwwww

鹿沼市のリーバスは安いのですが、なんつーかまじめにやっているのか不安。だって停留所ガンガン飛ばすしw 「次は○○にとまります」ってアナウンスがあるけど、あれを飛ばすの。おいらが万が一途中で降りたらどうするつもりだったんだろう。一時間以上乗って400円なんてバスはそうそう無いからわかるんだけれども、真面目にやって欲しい。そういや、古峯神社から乗った人間以外に途中から乗車した人いなかったな。

んで、新鹿沼駅から東武線に乗って帰宅。ビールうめえ。

反省点はやっぱり膝。原因は多分下りの歩き方。普通に歩くとどうしても膝に負担がかかるので、多分うまい歩き方があるのだろう。つーか、調子にのってすっ飛ばして歩いていたせいもあるんだろうけど、こんな調子で足をいためていたら次の中ボス戦にいけない。アップダウンのある道への対応に考えさせられました。

んで、祈願の甲斐もあって浦和レッズは今日は勝ったようです。水曜日もホント頼むよ神様。

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2008年07月09日

忘れてた

雁坂峠の写真アップしました。

ラベル:雁坂峠
posted by ミラクルさん at 15:57| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月07日

中ボス戦

前回の仙元峠行きを無事終わらせたときに一つの手ごたえをつかんでいた。「これならいける。あそこへ行くことも不可能ではない」と。と、言うわけでこの土日で当初の目標に掲げていた内の一つ。日本三大峠、2000メートル越えの雁坂峠へ行って参りました。山中一泊、総時間10時間ほどの予定です。

越谷を朝6時前に出て羽生から秩父鉄道へ。秩父鉄道に完全乗車するのは初めてですね。熊谷〜寄居あたりまでは田舎を走りますが、寄居を過ぎたあたりから山深い中を走るようになり、秩父を過ぎたあたりで完全な山岳路線になります。こんな山の中を昔山手線を走っていた電車とか都営三田線を走っていた電車とか走っているんだから凄いよね。

三峰口の駅はもう本当に山の入り口っぽい感じで登山客がちらほら見えました。この時点で9時。バスを乗り継いで旧大滝村川又へ向かいますが、秩父湖での接続が悪く川又についたころには11時。この時点で正直焦りが出てくる。雁坂小屋までガイドを見るとどう考えても6時間はかかり、途中休憩などを取ることを考えると相当ヤバイ。

しかもですね、この日の気温が29度。おいらは高所に行くことを考えて長袖を着てまして熱がこもって相当気持ち悪い。車道歩きを1時間して登山口についた段階でグロッキーという相当な避けない状態に。マジで帰ろうかと思った。さすが雁坂峠。

登山口で30分ぐらい休んで登山開始。秩父側から雁坂峠へのアクセスは旧国道の黒岩尾根コースもありますが、あえてそれよりも古い道である秩父往還を歩くことにしました。んで最初は尾根までの上り坂です。結構へばっていた感じだったんだけど、山ノ神におまいりしたら結構元気が出てきた。途中大正時代の道しるべなどあったりして歴史を感じます。水の本の時点で1時になったので昼食。食事はきちんと取るのだけれども先の行程を考えるとあせる。

水の本を出発して雁道場〜突出峠へ。この間は上りが非常にきつく、また樹林の中で見通しも効かないため疲労感が半端じゃない。10歩ごとに足を止めて休むようになりいつになったら着くのかまったくわからない。あと、この間は東大の所有林らしく農学部がいろいろ実験しているみたいなのでそれらしい人造物には手を触れないでくださいね。だから東大のお力でこのあたりでうるさい蝉を駆除してください。

突出峠からは比較的緩やかな上りですが、比較的というのがポイントです。尾根上の気持ちのいい道なんですが、だらだらと上りが続きます。しかもこのあたりで雨が降ってきたり雷が鳴ったりして相当怖かった。雨は林の中だったのでたいした影響は無かったけど雷は怖い。山だと特に怖い。しばらく歩いて樺避難小屋に着いたときはうれしかった。しかし、www上ではここを自転車で降りた人のページをよく見ますが、よく自転車で行こうという気になったと思う。細くて急で結構怖いと思うんだけどな。

樺避難小屋には水場があって5分下るとか書いてありますが、確かに5分ほど下れば水場があるんだけれども、上って戻るのに20分かかります。腹が減ったのでここで休憩を兼ねて食事にする。この時点で5時。雁坂小屋までは2時間半。日没が気になる。

ここからは2箇所上りがあるだけで、ほぼ等高線上の道になります。地蔵岩では崖崩れの影響もあり東側に展望が開けて思わず息を呑みました。雲に浮かぶ1865メートルの止峰が美しい。誰か登った人はいるのでしょうか? 三角形の美しい山です。このあたりでカモシカも見ました。ものすごい勢いで斜面を駆け下りていく姿はカッコイイ。あと、この間は傾斜はきつくないんだけれども、足元に岩がゴロゴロして足場が悪いのと、疲れが相当足に来ているので十分気をつけなければならないと思います。道は細く、転落したらたぶん遭難です。暗くなったら歩く自信は無い。ビバークの装備は今後必要だろうね。
豆焼沢を超えたらラストスパート。あたりは薄暗くなり雁坂小屋までたどり着けるか心配になる。疲れた体に鞭を入れて精も根も尽き果てたころに雁坂小屋到着。19時15分。なんとか明るいうちにたどり着いた。管理人のおじさんに挨拶して周囲を散策しているうちに真っ暗になったのでマイスリー飲んで寝る。雲があって星は見えなかったけど月はとても明るかった。こんな高いところで月を見ることは初めて。

翌朝は5時に目が覚めた。引き続き周囲を散策。うわさの便所国道発見。でもこれ雁坂小屋の施設として存在してるだけで、みんなが大騒ぎするほどの物でもないね。狭い土地なんで工夫した結果だと思う。朝食をとってきちんと挨拶して出発。おじさんの話によるとコンピューター系の仕事をしている人は最近よく来るらしい。みんなディスプレイから逃れたいんだね。

30分ほど登って雁坂峠に到着。右には雁坂嶺、左には水晶山から雲取山まで続く山々が。そして正面には深い渓谷、南アルプス、そして遠くに富士山が。山梨側の展望は素晴らしかった。山火事のせいで気がないという理由もあるんだけれどね。本当に、ここまでたどり着いた人間しか見ることに出来ない感動的な風景だった。地図や写真でしか見たことの無い山々がそこにはある。30分くらいボーっとしていた。この間誰もやってこないで峠独り占め。素晴らしい。

ここ先は特に記すことは無い。強いて言えば峠沢に出たあたりでどこを歩いてよいのかわからず少し迷ったことくらいだ。やがて林道に出て車の音が聞こえてくるあたりでしばし足を止め振り返る。ああ、雁坂トンネルをみんな越えてくるんだ。おいらが10時間かかった道のりを1〜2時間でみんなやってくる。しかし、自分は秩父往還を歩いてきた。これは間違いない。そしてその事実はおいらを多少誇らしくさせた。

バス停で2時間待ったことはまあ仕方が無いが、朝鮮人の集団がやってきて山行の余韻台無し。携帯電話の電池があったら速攻入管に電話した。しかもこいつらバスの中でも騒ぎまくるし、挙句の果てにキムチを回し食いはじめて臭いったらありゃしねえ。こんなやつら入国させるなよ。おいらの座ってるいすを後ろから足で押してくるし。死ねよ。

つーわけで、無事かえってまいりました。自分の実力は超えていたと思うけれども、乗り切ったことは大きな自信につながった。以下、今後必要だと思ったものリスト。

  • 長時間もつ虫除け。虫うざい。
  • 寝袋。あれば避難小屋なんかに泊まって金を節約できると思う。
  • テント。同上。ビバーク用にもなる。
  • 予備のアルコール。アルコールバーナーの燃料のこと。
  • ヘッドランプ。暗いと怖い。けどこういうのがあると焦らなくてすむ。
  • 熊よけの鈴。ガサガサ音がすると怖いんですよ。
  • しっかりした登山靴。足首を固定し、底が固く、つま先をバードしてくれるもの。靴紐が解けにくければベスト

ラベル:雁坂峠
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2008年06月09日

写真アップ

峠写真館仙元峠を追加。

ラベル:仙元峠
posted by ミラクルさん at 16:04| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

山でオレを見るな

うわあ、もう道があるんだかないんだかよくわからないところにいってドキドキしながら歩くのは嫌じゃあ。とか泣き言を言いたくなってしまうのですが、オレの道はオレが切り開く。いけ! っとばかりに今回も突撃してまいりました。つーかね、普通のハイキングコースじゃ満足しない体になってるよ。いつか死ぬね。

今回の峠は仙元峠でございます。その昔北の川俣集落から仙元峠から一杯水を通って南の日原集落まで細々と物資のやり取りをしていた道です。今ではそれぞれ秩父や青梅に道がつながったのでこの間を普通の人が通ることはめったにないということです。またとんでもないところですが、半月峠をクリアしたおいらに怖いものはありません。

つーわけで6時半に南越谷をでて秩父に向かいます。途中新秋津の駅から西武線に乗り換えますが、ここの乗り換えの不便さは以上。JRや西武が駅を移転させようとしても地元商店街の反対が根強く移転できないそうです。ここの乗換えが不便で得をするのは世界中でこの地元商店街だけなので、核兵器で野原にして駅を移転させると良いと思います。んで所沢から快速急行で西武秩父まで。特急に乗れば楽なんだろうけど金がないんで我慢する。西武秩父からバスで行く予定だったんですが3月の鳥首峠の時にはあった秩父鉄道バスが廃止され秩父市営バスになりしかもふざけてるとしか思えないダイヤになっていてやむなくタクシーで行くことにしましたトホホ。浦山大日堂に11:00って山家死亡だよ。あと2時間早い便を出してください。

タクシーの中で「浦山大日堂まで。大至急!」と無駄に急がせて熟睡していたおかげで、放り出されてしばらく頭がボーっとしてました。んで橋を渡って浦山大日堂で水を満タンにして出発です。今回はビニールの水筒も持っていったので2リットル詰めていきます。

で、ですよ。のっけからおいらがかつて経験したことのないものすごい上り坂に遭遇。すっかり目も醒めて「帰りてえ」とか泣きが入りました。こんな等高線の幅の狭い上り坂は初めて。最初の送電線の鉄塔にたどり着くまでに一時間かかりました。道はハッキリしているんだけれども非常に細く、慎重に地形図とコンパスで地形を先読みしながら歩きます。思ったとおりの場所で843.5の三角点を見つけて大満足。自分の読図能力は確実に向上しているので、自信を持って進むことが出来た。あと全体としてうっそうとした林の中でほとんど展望は望めなかったんだけれども、この先の送電線と登山道が交差する地点で視界が開き、素晴らしい展望を目にすることが出来ました。

んでそこを過ぎると仙元峠まできつい上り坂が続きます。ピークは巻いているんだけれども500メートルは高度を上げているので結構きつかった。大楢(1167)と仙元峠手前の登りは特に。

そうこうしてるうちに仙元峠に到着。祠がありますので早速道中の無事を報告。先月修験者の人が修行で着たみたいでお札が張ってありました。世界平和がどうたらとか書いてあった。さておいらは峠についたら何を差し置いてもまず飯です。つーわけで今回も炊爨したのですが、飯が炊けるまでの間に山の神様に最近おぼえた大きな愛でもてなしてをノリノリで披露していたら、蕎麦粒山のほうから4人ばかしやってきて「見られた。絶対見られた」 まあ、レトルトの牛丼とワンタンをおいしくいただきました。怪しい人だと思われてもそこはドンマイだ。

食事と喫煙で1時間ほど休憩して一杯水方面へ進路を取ります。ここも林の中で視界はそんなに良くなく、しかもガスも出て来たのですが幻想的で非常に楽しかったです。上り下りもそれほどなく、人も少なく、高所の刺すような空気の中で一人だけで。あ、そうそうここで熊みたわ。おいらも「うわ、熊だ! 怖え!」って思ったんですが熊のほうも「うわ、人だ! 怖え!」って思うようで熊のほうが先に一目散に逃げていきました。でも、熊よけの鈴とか用意してもいいかもしんないです。つけてる人見たなそーいや。

一時間ほど歩いて一杯水に到着。チョロチョロと水が流れていたので水補給。涸れてることもあるらしいですが幸運でした。でも、一リットル貯めるまでに時間がかかったな。時間があれば是非三ツドッケにも登りたかったんですが、ここで一杯水避難小屋到着時点で3時になっていたので断念。こんなのばっかりですが無理しないことが禁物。登るのならそれ目的で最初から日原から登るか、避難小屋に泊まることを念頭に入れて行動しないとダメですね。

一杯水避難小屋から日原まではメジャーコースなので結構人がいました。おいらは普通に歩くのが早いと思うのですが、初めて人に歩くスピードで抜かれてビックリ。あの人すごい早かったな。下山直前に子供の字で「おつかれさま」と書いている看板があって和みました。東日原のバス停は超満員。ここあちこちからの登山基地になってるからね。バスに積み残しが出てました。おいらはビール飲んですっかりほろ酔い気分です。

今回の反省点は特にない。特にないのはなぜかというと事前に地形図をじっくり読み込み、登山道の姿をイメージトレーニングして挑めたからで、地形図を読む時間は大事だということですね。あと燃料携行缶が欲しくなったのと、ザックもそろそろ大型のものが欲しいですね。今持ってるのはサブザックにして。タオルは一枚じゃたんない。2枚必要。肌着の着替えも必要だな。タイトルはやっぱり人苦手。人と遭遇するとドキドキするわ。だからなるべくならば一人きりになりたいと思うのだ。

さて、次はどこへ行こうかの。

ラベル:仙元峠
posted by ミラクルさん at 00:35| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月08日

半月峠写真

半月峠の写真峠写真館に追加しました。

ラベル:半月峠
posted by ミラクルさん at 14:09| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月04日

雲の中でダンス

と、いうわけでmiracleさんの週末冒険紀行の時間がやってまいりました。今回の峠は半月峠です。30年位前までは足尾から日光に抜ける遠足コースだったらしいんですが、車道を隣の細尾峠に取られてからは通るものもなくなり近年は物好き以外足を運ばないといういい感じの路らしいので行って来ました。

朝6時20分の準急太田行きに乗って太田で赤城行きに乗り換え。相生でわたらせ渓谷鉄道に乗り換えて終点間藤まで3時間。関東にもこれだけ時間のかかるところがあるんですね。3時間もあったら名古屋や仙台や新潟までいけるのに。んで、間藤の駅から歩いたわけなんですが流石銅鉱山の町足尾です。いたるところに禿山があって痛々しかったです。でも植林も進んでいるもみたいなので、半世紀もすれば緑の山に戻ったりするんじゃないのかなと。間藤の町ではお祭りをやっていて、子供達が乗った山車が出ていました。

深沢に入る目印にしていた郵便局が手前に改築されていてちょっと戸惑ったけどすぐに深沢の鉱山社宅群が現れます。つーか全部廃墟なんですがね。しばらく歩いて砂防ダムの手前で渡渉するといよいよ山道です。まあ、こんな道子供に歩かせてたのかよというような荒廃した道です。しかし、足元は踏み固められていて歩きやすかったのです。評価が難しいですね。沢沿いの道を気持ちよく歩くことが出来ました。笹は結構あったし、橋という橋は全部崩壊していましたが。あと、道しるべ代わりに「火の用心」と書いてある札がたくさんあってわかりやすかったです

しかし、気持ちよく歩いていて、尾根への取り付き点を見逃してしまい、沢を奥まで迷い込みます。10分くらい進んで道が踏み固められていないこと。方角が間違っていることから迷ったと判断して引き返しました。すると渓流釣りをしていたおじさんに遭遇。「君はどこから出てきたんだ?」なんか足尾でおいらのことを見かけたそうで、そのおいらら奥から出てきたからビックリしたそうです。尾根への取り付き点はもっと手前と聞いて例をいって別れました。「熊に気をつけて〜」とかいわれたかも。んで、見逃さないように左岸から右岸に移動して沢を下っていると緑テープ発見。それに従って上ると九十九折の上り坂の道に出て大正解。ロープと赤テープに従い無事尾根上の林道に出ることが出来ました。

ここで12時になったので飯にしようと準備をしていたらガスが出て雨が降り出してもうね。結局お湯は沸かさずご飯と缶詰だけ急いで食べました。ご飯が炊けるまでレインコートに包まり食べるときにはレインコートをかぶって食べました。今回持ってきたレインコードですがコンビニで800円で買ったものです。山を舐めるなという声が聞こえてきそうですが、金ないんだから仕方ないだろ。あと、林道なんですが地図よりももっと先まで伸びています。雨降ってたんできちんと確認してないんですが、多分1511ピークのあたりまではあると思う。林道終点から登山道再開してるから、安心して歩いて大丈夫です。残念だったのがガスが出てほとんど展望が望めなかったこと。晴れてたら絶景だったと思うんですが、こればっかりは仕方がないです。でも霧の中にかすかに山が浮き出るの光景も良かったかな。気持ちが良いので歌も自然に出てきます。「アジアの恥、女性の敵、世界の嫌われ者〜♪」

林道終点からは再び細い登山道が続きます。結構道の形がはっきりわかるのと、赤と黄色の四角の目印が目に付くので、それに従えば迷うことがないでしょう。とはいえ、このあたりで地図がぬれてしまうので確認しながら歩くことが出来なかったのは残念。地図が雨にぬれない工夫が必要だと思いました。

2時間くらい歩いて中禅寺湖スカイラインの終点の直下までやってきます。ここで上に行く道が新しく出来ていて、スカイラインへ抜けることも出来ます。そこから半月山に行くことも出来ますが、まっすぐ進むことにします。しかしね、理由がなければ新しく道なんて出来ないんですよ。しばらく進むと道が出来た理由と思われる崖崩れ発見。ご丁寧に向かいに目印の四角がついてるの。涙目。無理無理無理カールルイスでも飛び越えられねえよ。けど引き返すのも癪なので崖崩れの上を巻いて進んで何とか切り抜けましたが、良い子は真似しちゃダメです。その前に良い子はこんなところに来ないかもしれないけど。

あとはやっぱり岩とか出て危ないので慎重に等高線沿いに歩いていかないとダメです。勾配云々よりもとにかく道が狭いので左側に転落すると多分死ねます。

そんなこんなで半月峠の看板が見えたときには「ついたー!」と叫んでしまいました。看板の直前に大きな崩落があるのも同時に見えてへこみましたが、ここまで来て引き返す人間は多分いないでしょう。そろそろと通り抜けて到着! ついでに半月山も拝んでいこうと思ったのですが、雨が強くなってきたので断念。狸窪へ下りの道を取ります。日光ってまだ雪あるのね、びっくり。あと、なんつーか日光側に降りた瞬間に携帯電話の電波が入るようになったのは笑ったよ。下りはゆるい坂なのでそんなに難しくはないです。ただ、雪とかあるので油断はしないようにしないと多分怪我する。

だんだん中禅寺湖が近づいてきて、こちらの気持ちも高鳴ってくるのですが、こんなときこそ落ち着いて。あと、降りるにしたがって道が不明瞭というかいい加減になってくるので、迷わないように注意。でも迷うもへったくれもなく下に行けば湖につくんですけどね。そんなわけで、中禅寺湖に到着。釣り客がたくさんいました。皆腰まで湖に入るのね。ここからはバス停まで車道歩きなので特に書くことはないですが、疲れた足にアスファルトって辛いなあ。あと、この辺は外国大使館の別荘が結構あるエリアなので白人さんを多く見かけました。馬鹿国の人もいたけど。あとそうだ東武バスは馬鹿言葉で案内するの止めろ。日光気分が台無しだ。朝鮮人は今市で皆殺しにしろよ。あと東照宮からバスに乗ってきた連中にも言いたいことがある。お前ら駅まで20分もかからないんだから歩け。この根性なしどもめ。とか毒を貯めながら東武日光の駅についてミッション完了。

今回の反省点として上げられるのは、地形図とコンパスは首からぶら下げていつでも見れるようにする。水は自炊するなら2リットルは必要。とか思ったので今度はきちんと準備できるようにここに記録しておこう。あと、ツェルトとかあったらもっと天候が悪化したときに慌てないで済むかも。本格的なレインスーツなんかも必要だし、足首から濡れてしまったのでそのあたりを保護するのも必要かも。大げさかもしれないが、自分のやっていることは冒険だし、あらゆる可能性は考えておくべきだと思う。うむ、いい経験になった。写真は後で上げます。

ラベル:半月峠 日光 足尾
posted by ミラクルさん at 23:13| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月14日

嶽ノ越写真アップ

嶽ノ越の写真をアップ。ついでに右のリンクにmiracleさん峠写真館を追加。


ラベル:嶽ノ越 尾出山
posted by ミラクルさん at 16:27| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

実験台はオレだ

峠行きを始めてからですね、「一緒に行けたらいいですね」とメールをいただくことがたまにあるのですが、一つ言っておくとおいらと一緒に山に行くと多分その内遭難します。今回はやばかった。

土曜日に行ったところは嶽ノ越というところです。東武線でいけるところでなんか面白いところないかなとおもって地形図を見たところ見つけました。これ西側の道が途切れてるんですが私が紙で持っている地形図には道がつながっているんですよ。面白そうですね。どうなっているんですかね。ネットで調べても尾出山の記録って鹿沼市側だけで葛生側からはないし。つーわけで国土地理院の仕事を確かめに行って来ました。実験台はオレ様だ。

今回の新規装備はヤフオクで3千円で買った登山靴とお米を美味しく炊く為に導入したトランギア・メスティンです。んで、5時に起きて出発。5:50発の太田行きにのり館林で佐野線に乗り換え。終点葛生駅から佐野市営バスに乗って秋山学寮前へ。どうでもいいけど佐野市営バスって白ナンバーなのね。いいのかしら。

40分ほど歩いて登山口に到着。中を見るんですが沢沿いの気持ちよさそうな道です。しかし道っぽく見えたのは最初の50メートルくらいで道の上に積もった枯葉の上にいきなり足が沈みます。つーか道の上を水が流れているしさー、なんか自然式カスケードみたいな感じです。

んでも路盤とかはしっかりしていて歩きやすくはあります。水を避けさえすればね。ああ、あと道の真ん中から木がにょきにょき生えてきていたよ。何年かすると自然に帰りそうな感じでした。つーかここ数ヶ月人が入った形跡が全くありません。

んで、問題の道が途切れてるところに沢の両側をヨロヨロいったりきたりしながらたどり着いたわけですが、全く道がなくなっていました。全面崖崩れで。つーわけで撤収。

しないのがおいらなんだな。木にしがみつき岩に喰らいつきながら何とかよじ登っていきます。耳学問でも三点確保とか学んでおいてよかったよ。知識は間違いなく人を助ける。んで、今回もあとで写真を上げますがこのあたりから写真が減っていくのは余裕がなかったからです。つーかおっこったら死ぬよホント。しかも登っているうちに水が切れてオレパニック。精神安定剤の影響でやたら喉が渇く人なので非常に困った。しかし、既に沢は崖のはるか下なのだ。一度降りたら戻ってくる気力はなかったので登り続けた。うは、典型的な遭難者の発想。

小一時間ほど崖と格闘してようやく稜線にたどり着きましたが、この稜線がまた細いの何の。んでそこから山頂までまた断崖なんだよね。これもがんばってよじ登って12:00ごろ山頂到着。やったー。あれ、尾出山山頂には祠があるって聞いたけれども祠無いよ。

結論から言うと道がなくなった時点から道に迷っていたものと考えられます。だから到達した山頂も全然違う山で北東の方角により高い山が見えたので、あれが尾出山なんじゃないかなと思うんだけど、じゃあおいらの到達した頂上はなんだったのかという疑問が解明されない謎として残っている。今も悩んでる。

んで、水もない現在地もわからないで反対側に降りるのはさすがにまずいので、来た道(?)を戻ることにしました。まあ、ほとんど滑り降りるという感じです。怖くてとてもじゃないけど立てません。大自然滑り台状態。キャッホー!

無事沢にたどり着いて昼ごはんにします。前回の課題だった炊爨もメスティンのお陰で問題なくクリアできました。蛭がいてなんとなく怖かったけど、そこはドンマイだ。つーか外で炊く飯はうまいよ。自然の中でこうして過ごすと本当に日々のストレスから解き放たれると感じる。

また一時間ほどうだうだして下山しました。バス停に着いたらいったばっかりで次のバスは2時間後でオレ涙目ww

今回の失敗の原因ですが、

  1. 自分の実力を超えていた。
  2. 道がないところには行く実力はないと認識する。

  3. 水を切らした。
  4. 沢を離れるときには必ず水は満タンにしておく。

と、いうことではないかなと思う。今後は気をつけて慎重に行きたい。尾出山自体にも到達していないので、今度は道がしっかりしている鹿沼側から挑んでみようと思っている。

しかし思うのだ。「こんなことはもうこりごりだ」と思う中でちょっとだけ「次はもっと凄いところに行ってやる」と考えている自分がいる。きっとこれがクライマーズ・ハイというやつで、この繰り返しが人を死へ誘うのだろう。おいらはどうすればいいかの。

  1. 安全第一に考えて楽しい峠紀行を楽しんでください。
  2. miracleさんはこれからもとんでもないところに登り続けてオレらを楽しませてください。

どっちがいいんでしょうね? 皆様のご意見お待ちしております。

ラベル:尾出山
posted by ミラクルさん at 12:26| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月02日

写真UP

顔振峠鳥首峠の写真をPicasaに上げました。

ラベル:顔振峠 鳥首峠
posted by ミラクルさん at 15:07| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月23日

タイムマシンにお願い

昨日、チベット関連のイベントに行かなかった理由はどうしても山に行かないといろいろ限界だったからで、次は腕試しに鳥首峠と決めていた。廃村を結ぶハイキングコースとして知られ、自分もこのサイトで知ってからどうしても行きたくなった峠である。足回りの装備とか貧弱だったがとりあえず行ってみた。装備は以下のとおり。

  • 水筒1l
  • EPIの食器セット
  • トランギアのアルコールバーナー
  • トランギア用トライアングル五徳
  • 25,000分の1地形図「原市場」「武蔵日原」
  • シルバコンパスNo.8
  • 米一合
  • チキンラーメン
  • 鰯の味噌煮
  • サバイバルシート
  • タオル
  • 換えの下着
  • ヤフオクで1,000円で買ったデイバッグ

さて、朝七時に家を出て、新秋津と所沢で乗り換え飯能に着いたのは八時半。駅前に聖望学園の甲子園出場を祝う横断幕がかかってた。今日は良かったですね。んで、そこからバスにのり旧名栗村の名郷に到着。蕨山、武川岳への出発点ともなっているので降りるのは登山客ばかり。5人だけだったけれどもさ。


大きな地図で見る。

地図中の西山荘名郷キャンプ場から老人福祉センター渓流荘までが今回のコース。んでしばらく渓谷沿いに車道を歩いていき30分ほどで石灰石の採掘所が見えてくる。事前に情報を得ていたのでここが入り口とは判っていたが、事務所の脇を抜けて入ってくコースはかなり引く。

事務所の横で老夫婦とすれ違う。ちょっと話をしてみたら自分の行くコースの逆を抜けてきたとの事。「鳥首峠の冠岩側はルートが不明瞭な場所もあるから気をつけてください」との事。はい。これは伏線です。

んで採掘場の中を邪魔にならないように抜けていくのだがこの時点でかなり急勾配なのでバテてくる。採掘場の中はトロッコとかモノレールとかあってかなり面白かった。これだけ見に来てもいいかな。時々発破の音が山に響いてきたけど、まあそういうものだ。

採掘場を抜けると白岩の集落跡がある。ほんの15年前あたりまで人がすんでいたらしい。結構立派なお屋敷というべき家も会ってびっくり。でも、こんな奥じゃ車もいけないし不便だよなあとか思ったり中には立ち入らないでおきました。

集落跡を抜けると路は本当に狭くなり、黄色い点字ブロック1つ分ほどの幅にまでなってしまう。どう見ても前回の顔振峠より隘路です。本当にありがとうございました。しばらく等高線に沿って進むので足も軽快に運ぶのだが、そのうちに沢の渡渉ポイントにやってくる。水を汲んで(下界の水道水とはここでおさらばだ)、足元をよく確認してしっかりと渉る。地形図を見るとこのような渡渉ポイントが上りであと2回あるので注意して進むことにする。沢の水は本当にうまかった。

3回目の渡渉ポイントを超えたらいよいよ本日のクライマックスというべき九十九折の上り坂が待ち構えている。しかし、顔振峠で経験値を積んでいたのでどのくらいの坂だというのを地形図から判断できていたので、心の準備だけはばっちり出来た。つーかさ、一回曲がるたびに一息つくオレってどんだけ体力無いんだよw

まあ、峠は逃げないし歩きさえすればいつかは必ずつくんだけれども、何度も「もう帰りてえ」って思ったよ。それでも、だんだん空が近づいてくるのが判ったし、距離が掴めてるというのは嬉しかった。

そんなこんなで到着。そしてオレ様は腹が減ったので、峠でレッツ炊爨。チキンラーメンをぼりぼり齧りながら、アルコールバーナーに点火し飯を炊く。家でお湯を沸かして使い方の練習はしていたけど、屋外だと本当に炎が見えませんね。少し芯が残ったけど、初めての炊爨にしては上出来だったと思う。いや、店で出されたらつっかえすけどさ、峠で食べる飯はうまい。振り返れば後にしてきた名栗の町並みが見え、遠くには奥多摩、奥秩父の山並みが望めるなかでの飯はうまかった。

小一時間ほどうだうだした後今度は下りでございます。冠岩方面へはいきなりの急な下り坂。同じ角度の坂でも登りは疲れるだけだけど、下りの方が危険だと思う。しかも路は狭いし、広葉樹の落葉でなんか足元がふわふわする。路は確かに不明瞭だったんだけれども、くどいくらいに赤テープが巻いてあって安心といえば安心。でも立ち止まって現在地確認と少し先に見える地形を予想しておいたりしたんだけれども。

あ、そうそう。今回は道に迷うことがなかったんですが、山と渓谷社が出しているヤマケイ・テクニカルブックの8巻「山岳地形と読図」を読み込んでいたおかげだと思う。地形図やコンパスを使って何が出来るかということを学ばせていただきました。途中に見える山とかがどの山なのかわかったりして楽しみが増えた。体力は自信がないけど、こういうことは得意になりたい。

んでやばそうなポイントも抜けて「あとは冠岩の集落跡見るだけだよなあ」とか思っていたらいきなり路が崩れ落ちている現場に遭遇。しかも10メートルくらい。無理無理こんなの無理だってって思ったけど、ここまで来て白岩まで戻る体力もありません。えいって気合を入れて踏み込んだらものの見事に滑落しまして、ええ。怪我してたら救助隊の出番だったかもしれないですし、ちょっとやばかった。5メートルくらい滑ったかな。んで、なんとか攀じ登って事なきを得たのですが単独登山って恐ろしいですね。気をつけようと思います。自分が初心者であるという自覚は必要。

肝を冷やす思いをして冠岩の集落跡に到着。家は一軒しかないけれどもまだしっかり立っていてなんつーか幻想的な風景。ここも最近まで人がいたはず。しばし見物して沢沿いに下るとすぐに橋が見えてきて文明世界に下りてきたことを教えてくれます。橋を渡るとアスファルトの車道です。ここからは歩くだけのはずなんですが、何この荒廃ぶりwwwww 少なくとも数年管理してないよ。落石と崖崩れは放置だし、道を沢が流れて抉れてる。地形図だと幅員3メートルから5.5メートルの道のはずなのにどう見ても車一台がやっとだよww

それも有間林道との合流点までで、そこからはトボトボと浦山大日堂のバス停まで歩きます。でもしばらく歩くと渓流釣りに来ていた方が影森駅まで乗っけていって下さることになりました。話を聞くとやっぱり冠岩側には降りてくる人は少ないそうです。白岩〜鳥首峠まではいろいろなハイキング本にコースとして出ていますが、鳥首峠からは大持山〜武甲山に向かったり蕨山のほうへ行ったりと冠岩側について書いてある本はなかったからね。つーわけで影森の駅で今回の冒険終了。影森の駅で電車が着てるのにのんびりあーでもねえこーでもねえ言いながら切符を買っていたオレンジ色の何らかの布をつけたおっさんおばさんの集団がうざかった。全員北朝鮮に人道支援にでも行ってしまえ。

んで、次なんですがまだ決めていません。秩父方面で行ってみたい峠もあるんですが、せっかく東武線があるので日光、赤城方面も調査してみようと考えています。次あたりはシェラフとかツェルトの準備をしたほうが良いかもしれない。いや、まずは登山靴だな。もうスニーカーじゃ限界。

ラベル:鳥首峠 廃墟 廃村
posted by ミラクルさん at 23:19| Comment(2) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月03日

レベル1勇者の冒険

この間の土曜日に顔振峠までちょっくら冒険の旅に出てみました。初登山の割には涙あり笑いありでいろいろ面白かったです。もうね、なんつーか道間違えたり、上り坂がきつくて大変だったけどサミットに着いたときの嬉しさは格別。また行きたくなった。

簡単に行程を記すと、吾野駅に9:45分について、吾野中学校と西川小学校の間を抜けて突き当たりを右に。しばらく歩くと道標が見えるので左に曲がって細い県道に入る。アスファルトの道だけどひたすら上り坂。30分ほどで分岐がありアスファルトは左へ。登山道は右へ。ここからが今週の山場でした。

もうですね。道が細いんですよ。岩とかゴロゴロしてるし。しかも左側の谷が結構急斜面。落ちたら死ぬよこれ。ハイキングってレベルじゃねえ。しかも地図だとまっすぐ登ってるのにジグザグに登ってるし。しかも途中沢の出合で進む方向間違えるし。沢にはまって転んでズボン泥だらけにしてオレ涙目wwww

ようやく風影の集落に到着。御伽噺のような景色がすばらしい。遠くに奥多摩の山々が見えてちょっと感動した。峠の茶屋で昼飯を食べてゆっくりした後見晴台へ登る。木が茂っていてあまり見晴らしは良くなかったけど、これから降りる黒山方向の里が小さく見える。んで気持ちが良くなったので一曲歌う。振り付きで

♪VIPだぜ〜 はた〜らいたらまけ だ〜とお・も・う〜

見晴台を降りる途中熟年夫婦と行き違う。これ聞かれていたら恥ずかしくて生きていけない。

帰りは黒山へ降りていきました。こっちの道のほうが広くてしっかりしていた。ただ、鬱蒼とした林の中を行くので展望は面白くないかな。1時間ほど歩いて黒山に到着。ちょっと寄り道して黒山三滝も見ました。

こんな感じで初めての冒険を終えたわけですが、やってみないとわからない反省点も出てきました。

  1. コンパスは必須
  2. コンパスがないと沢の方角、尾根の方角から現在地を測ることが出来なくて、踏跡を辿るだけになってしまう。そしてそれは結構不安。

  3. 腹が減る。
  4. 今回は峠に茶屋があることを理解して登ったけれども2時間も登れば腹がかなり減るので、今後は野外の炊爨も考えなければいけないだろう。

  5. おいら体力無い。
  6. 休憩無しで動けるのはせいぜい2時間。疲れたら即休憩をしながら、だらだら登るべき。ただ、歩くスピード自体はそんなに遅くない。

  7. 水はそんなにいらない。
  8. 登り2時間の行程で500mlしか必要としなかった。多く見積もっても1Lの水筒で十分。

  9. ステッキは必要かも。
  10. 上り下りとも急坂だったので何かにつかまらないと結構辛い。軽くて丈夫なものを手に入れてもいいかな。

  11. 地形図は常に手に確認する。
  12. 常に地形図をみて、この先の山容を予測して歩くと迷ったりする危険も減るはず。

  13. 両手を開けておくべき。
  14. しかし、地図を見ながら歩くと足をとられそうになるので、必要なときだけにするべきだろう。

  15. 携帯電話は頼りになる。
  16. 常に電波は入っていた。万が一に備えると必需品。

こんなところかな。写真はあとでどこかに上げますが、携帯から撮ったので画質は悪いです。

ラベル:登山 奥武蔵
posted by ミラクルさん at 11:37| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月11日

そうだ。峠にいこう

突然だが、峠には山賊がいて勇者が退治してくれるのを待っているらしいので、ちょっとがんばって倒しに行こうかと考えている。

いや、今年は何か体を動かすことを始めてみようと考えて、昔、山が好きだったことを思い出しちょっとハイキングとか行ってみようかなとか考えたんだ。

でも、ただハイキングに行くのもつまらないので何か人と違うことをやってみようとか思う。

地図を見て思い立ったのは昔の人が普通に通っていた峠道を越えてみたいという思いだ。今ほど交通が便利ではなかったころ、道無き道を歩いて超えていた先人をおもい、山道を目的地まで踏破するというのをやってみたい。

とりあえず、手近なところから攻めてみて体力をつけようと思うのだが、目標として以下の峠を踏破することを目標としたい。これらの峠を制覇して、世界に平和をもたらしたい。

  • 雁坂峠
  • 十文字峠
  • 大菩薩峠
  • 碓氷峠
  • 金精峠
  • 野麦峠
  • 八十里越
  • 清水峠

少しずつでも、やっていけたらなとか思っている。

ラベル: ハイキング
posted by ミラクルさん at 01:01| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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