おととい児童ポルノについてあれこれ書いて、「もう一つ懸念していることがあるのが、それは明日書く」と書き留めていたことを書く。昨日書けなかった事情については黒羊さんにでも聞いて欲しい。
与党案提出者 葉梨康弘議員 必ず取得の過程というのを立証しなければならないというのは、これはちょっと違うんじゃないですか。たとえばですよ、パソコンの外付けのHD、ハードディスクに、ある画像がありました。それを自分がダウンロードした。どっから取得したかわかりませんね。外付けのHDの中にある画像、どこから取得したものか立証しないでも、自分のHDに、ハードディスクに自らダウンロードして、それを何回も何回も開いて観ている。自分が。ということであればですね、これは、そうとうこれは自己の性的好奇心を満たす目的というのが、立証の大きな材料になるんじゃないですか。そこにおいては、どこのサイトから取りましたということまで、構成要件上必要はないというふうに思いますよ。ですから、必ず取得の過程というのを立証しなければならないということではないわけです。それと、さきほどからですね、パソコン、インターネットの世界のことをずっと言われてますけども、どこから入手したということはまったく問題ないけども、実際有体物だったらどうでしょう。有体物として児童ポルノを持っている。それはどこで買いましたということを立証しなければ、自己の性的好奇心を満たす目的というのを立証できないんですか?そんなことはありませんでしょう。自宅の中にたくさんの児童ポルノのビデオを持っててですよ、それをどこから買ったなんて関係ないですよ。そんなこと立証できなくったって、それを何回も何回も観てニヤニヤ笑ってりゃ、それは自己の性的好奇心を満たす目的で所持してるってことになるでしょ。必ず取得の過程を捜査で立証しなければならないというのは、それはちょっと違うと思います。
葉梨は電磁媒体の特性を理解していない。そもそも、ファイルを何回開いたなどという情報はファイルは保持していない。それに自己の性的好奇心を満たす目的
外で児童ポルノを所持
することは正直頻繁にある。携帯電話で2chみてよくわからないリンクを踏んだら幼女のセックス画像と「通報しましたプギャー」という画面表示。警視庁に固体識別番号つきでメールを送るサイトというのはなんかすぐ作れそうだ。んで、そのたびに踏んじゃった人は携帯電話のキャッシュとか履歴とかクッキーも削除しなければいけない。しかし、削除しなければ結構大量に保持できちゃうと思う。葉梨どうすんのさ。
また、頒布に関してもWinnyもしくはShareのようなP2Pツールを使用することによって、自身は幼女のセックス画像を閲覧する気がまったくなくても、所持および頒布することは十分ありうる。
# もちろん、そんなものを使う人間は犯罪者として扱って構わないと思ってるが、それは別の話。
そう考えると、葉梨の認識というのが覚束なくて著しく不安になる。有体物の話に戻してるけども、それは自分が話題についていけないから無理矢理戻したのではないかとすら思える。そして、それにあまり突っ込めていない野党にもだ。
もうなんだろうね。そろそろギーグの立場から立法府にきちんとした人を送り込まないとまずいんじゃないかと思う。葉梨のことを「不勉強だ」と詰るのは簡単だけれども、じゃあちゃんと理解している人間を送り込む努力をしていたのかというとまったく違う。そもそもギーグは議会でしゃべる暇があったらコード書くだろw しかし、民主社会で生きる以上それでは不利益をいつか必ず確実に蒙ると思う。
と、今回の児童ポルノとはやや離れたところでちょっとおいらを不安にさせたという話。小飼弾氏とか佐々木俊尚氏あたりが考えてくれればと想像するのは非常に楽しい。あ、高木先生は今のままでぜんぜん構いません。